“gratia”とは、ラテン語で“感謝する”と言う意味を指します。「ありがとう」と伝えることが少なかった私ですが、今本当に母に感謝しています。
私がアロマテラピーを学ぶきっかけとなったのは母です。
大好きな母が亡くなったのは7年前のことでした。余命宣告され、家族は何をしてあげたらいいか分からず、ただ寄り添ってあげることしか出来ませんでした。
唯一母の微笑みを感じることが出来たのが“香り”でした。
病院の近くに、八百屋さんがありいつも新鮮で瑞々しい果物が沢山並んでいました。母が食事をすることが出来ないと分かっていながらも、毎日果物を買っては果汁を絞って嗅がせてみたり、皮を握って香りを立てたりしました。
すると、母がうっすらと笑みを浮かべたのです。
食べることが出来ないけれど、果物の香りを嗅いで笑う母の姿が、なんだか可愛らしく記憶に残っています。このことがきっかけで、母が亡くなった1年後に本格的にアロマと向き合いはじめました。
母の余命宣告をされた時、側にいてあげること、手を握ってあげること、触れると壊れそうな気がして近くにいることしか出来ませんでした…。アロマテラピーがあの時もっと近くにあったらとも思いました…。この想いが私とアロマテラピーとの出会いのきっかけです。思い出の香りで懐かしい頃を思い出し、母に前向きな気持ちを持たせてあげられただろう…。庭の手入れが好きだった母、ハーブの香りで落ち着きを与えてあげただろうし、何より自分がもっと母を包んであげられるような気持ちになれただろう。
私たちの生活にも少しずつアロマが浸透しつつありますが、もっと多くの人のクオリティーライフに繋がっていくことを確信しています。
まだまだ、これから色々な形で沢山の方に出会うことでしょう。その度に気づき(築き)学んでいくでしょう。
このようにアロマテラピーと出会えたこと、アロマテラピーをお伝えできることにとても感謝しています。